こんにちは!
超個別指導塾まつがくの松本です。
この記事はこのような方におすすめです。
・2021年2月時点で中3生以下の方
・将来大学受験を考えている方
・理数系の科目に苦手意識がある方
今年度(2021年度)から導入された大学入試共通テストについて、2025年度からの変更案が先日報道されました。
報道直後に入試センターより「まだ案であって決定事項ではない」という発表もありましたので、実際にはこの通りにならない可能性はあります。
しかし今回の変更案からは文部科学省の「理系志向」が見て取れます。
では報道された変更案のポイントを見てみましょう。
現在の「6教科30科目」が「7教科21科目」に
教科として「情報」が加わります。
国公立はおそらく情報が必修科目になるでしょう。
「情報」はセンター試験では数学に含まれていましたが、それが独立するということです。
カテゴリー的には数学なので、理系科目が増えたことになります。
数学の選択科目について
現在(2021年度)数学Ⅰ/数学Ⅰ・A/数学Ⅱ/数学Ⅱ・B/簿記・会計/情報関係基礎
↓
2025年度(案)数学Ⅰ/数学Ⅰ・A/数学Ⅱ・B・C
このように6科目→3科目になります。
国公立は今まで「数学Ⅰ・Aと数学Ⅱ・Bが必修」でしたが、この案の通りだと「数学Ⅰ・Aと数学Ⅱ・B・Cが必修」になります。
今まではなかった単元、『平面上の曲線と複素数平面』が含まれるようになります。
理系選択の生徒は元々数Ⅲで習いますのでこれまでと変わりませんが、文系選択の生徒は学習内容が増えます。
また「簿記・会計」がなくなり、商業科・会計科の生徒はそれを武器にできなくなります。
結果、大学入試を一般試験で受けるなら普通科が断然有利になるでしょう。
理科の選択科目について
理科は「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」の4つがひとまとめになります。
名称はまだ未定のようですが、『理科基礎』のような感じになるのではないでしょうか。
ちなみに物理、化学、生物、地学については変更はありません。
これまで文系の生徒は基礎は2科選択(例えば化学基礎と生物基礎)で受けることができたのですが、今度は「物・化・生・地」全てが含まれた科目で勝負しなくてはいけません。
ここでも理系は今と変わらないが、文系の学習量は増えるということが見てとれます。
社会の選択科目について
現在(2021年度)世界史A/世界史B/地理A/地理B/日本史A/日本史B/現代社会/倫理/政治・経済/倫理、政治・経済
↓
2015年度(案)歴史総合、世界史探求/歴史総合、日本史探求/地理総合、地理探求/ 公共、倫理/公共、政治・経済/地理総合・歴史総合・公共
このように10科目→6科目になります。
社会が得意な生徒にとっては全てが含まれている「地理総合・歴史総合・公共」という新科目は魅力的でしょうが、文系は2科目、理系は1科目選択が変わらなければ、文理とも学習量は変わりません。
日本史や世界史、地理のA・Bについては、普通科ではどこでもBをやっているので、今までと分量は変わりません。
しかし、工業科などの専門科はAです。
Aは2単位(Bは4単位)で、日本史でいえば近現代以降が中心、Bの半分ほどの量なので、ここでも専門科より普通科の方が有利になります。
国語と英語の選択科目について
今のところ変更の予定はありません。
まとめ
このように、大学共通テスト2025年変更案は理系が有利で、文系と専門科が不利な内容となっています。
国としては理系の学生を増やし、科学立国日本を作りたいのでしょうね。
この案がこのまま成立した場合、現中2生(2020年2月時点)が受験の年から導入になります。
そうすると現中3生はもし浪人したらかなり負担が増えますし、現中2は理科数学ができないと志望大学合格が難しくなります。
理数系が苦手だというみなさん、今からそのつもりで準備を進めておきましょう。
心配な場合はお気軽にまつがくへご相談ください。
【こちらの記事もおすすめです】