こんにちは。
超個別指導塾まつがくの円山です。
令和3年(2021年)の公立高校一般選抜が3月4日に行われ、3月12日に合格発表がありました。
この記事では国語と数学の検査問題を振り返り、今回の出題形式の変更点と今後の見通しについてお話します。
※英語の振り返りはこちら
→〈入試問題分析2021〉英語の出題傾向と変更点【新潟県高校受験情報】
※理科・社会の振り返りはこちら
→〈入試問題分析2021〉理科・社会の出題傾向と変更点【新潟県高校受験情報】
目次
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全体概要
令和3年入試は大学入試改革の影響、学校独自検査の方針転換によって検査内容や形式に例年以上の大きな変化が見られました。
特に数学と英語はほとんどの高校が学校独自検査を実施しなくなったことで、より記述や説明の問題が増えている印象です。
加えて新型コロナウイルスの流行もあり、日程や実施方法も変化がありました。
日程では検査当日の時間が全体的に30分遅くなり、午前2教科(国語・数学)、午後3教科(英語・社会・理科)になった点は大きな変化と言えるでしょう。
また、新型コロナウイルスによる休校の影響で国語は「書写に関する事項」、数学は「標本調査」が出題範囲から除かれていました。
国語
大問1…漢字の読み書き※変化 小
近年は読み6問・書き6問が主流でしたが、今回は読み書き5問ずつで問題数が減りました。
一問あたりの配点は各2点で変わらず、漢字の合計配点が4点減りました。
”覚えれば取れる点数”が減ったと言ってもいいかもしれません。
大問2…文法※変化 大
旧来は文章の読解とセットで、純粋な文法が問われる問題は2~3問程度でした。
しかし、今年は短文の文法問題が選択式で5問出題されました。
修飾関係、品詞の判別、敬語、動詞の活用、「から」の用法の5問が出題され、問題自体は例年と同じ傾向。
従来通りの対策をしてきた生徒は十分対応できるものでした。
大問3…古文※変化 小
従来は「古文のみ」または「古文+解釈文のセット」で、近年は後者のパターンが多い傾向でしたが今回は「古文のみ」が本文として出題されました。
問いの傾向はほぼ従来通り。
(六)は五十字の記述問題で、過去にも同じ形式の出題があり意外ではありませんが苦労した生徒は多かったかもしれません。
大問4…説明文※変化 大
本文の文量は近年増加傾向にあり、今年も文量は多いですが例年並みといえるでしょう。
問いの傾向は(一)~(五)は従来通りでしたが、(六)では新しい形式の出題がありました。
本文とは別にもう一つ同じ作者の文章が与えられて、本文と比較しつつ記述で解答する形式で、複数の資料を組み合わせて考察する能力が求められます。
これは実は英語を中心に大学入試でも増えてきている形式で、教育改革の新しい傾向に乗ったものと言えるでしょう。
数学
大問1…小問集合※変化 中
大問2…基本問題※変化 中
大問1と大問2の出題内容は例年通りでした。
多きな変化は問題数が減少したことです。
例年は大問1で10~12問、大問2で4~5問の出題ですが、今年は大問1が8問、大問2が3問でした。
それに伴って一問あたりの配点が大きくなり、大問1は各3点→各4点、大問2は各4点→各6点または5点に変更されています。
配点合計は大問1で計32点、大問2で計17点。
大問としての配点は例年と同等ですが、今回の変更で今まで以上に”一つのミスが命取り”になったと言えるでしょう。
大問3~5※変化 大
まず、例年では大問6まである場合がほとんどでしたが今年は大問5までになりました。
見ての通り大問4のボリュームが大きく、加えて大問5にも証明の問題が出ているのでペース配分が難しかったかもしれません。
大問3は一次関数の応用
新潟県で頻出の水槽に水を入れる問題なので対策をしていたかどうかで明暗が分かれるでしょう。
大問4は平面図形
(1)は長さを求める問題で、図の性質に気付けるかどうかがポイントでした。
(2)は対話形式の証明問題。
対話形式は過去に出ていますが、前回出題されたのが平成23年入試なので対策が不十分な生徒も多かったかもしれません。
図形の動きを想像する必要もあり、難易度はやや高めといえます。
大問6は空間図形
空間図形も頻出で、図形も三角すいなので対策していれば解きやすいといえます。
ただし(2)が相似の証明で、証明問題が二つ目になるので苦手な生徒はダメージが大きかったかもしれません。
おわりに
今回は令和3年(2021年)入試の振り返り(国語・数学)をお話ししました。
それぞれの科目で例年以上の変化がありましたが、これは猛烈なスピードで変化していく日本社会や国際情勢を映し出しています。日本も国際社会で置いて行かれないように、世界をリードしていけるように教育改革が進められています。
そのため、今年変化したから来年は同じだろうという考えは通用しない可能性が高いです。特に今後3~5年は大きな変化が続くのではないでしょうか。
この流れに対応するには、形だけ覚える勉強では不十分です。学生のみなさんは聞かれ方や出題形式に左右されない、応用可能な知識の身につけ方が必須だということを意識しましょう。
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