こんにちは。
超個別指導塾まつがくの円山です。
この記事では新潟大学歯学部について、学部情報や受験情報、合格するために必要な学力などをお話しします。
↓の動画の補足情報もあります。
※概要はこちらの動画もぜひご覧になってください!
目次
この記事は8分程度で読み終えることができます。
※学科が2つあるので、興味がない箇所は読み飛ばしても大丈夫です。
大学情報・学部情報
◎所在地
新潟大学歯学部は旭町キャンパスにあります。
旭町キャンパスは複数の高校や付属小学校がある「学校町通」に位置し、周辺には新潟市役所、古町商店街、白山神社、りゅーとぴあ、などがあります。
歯学部の学生は1年生のときは五十嵐キャンパスで教養科目を履修し、2年生以降になると旭町キャンパスで専門科目を学びます。
キャンパスの移動はありますが電車一本で行き来できるので利便性は高いです。
◎学科
新潟大学には以下の2つの学科があります。
歯学科
歯科医師を目指す学生が集まります。
6年制で、卒業後に歯科医師国家試験に合格することで歯科医師になることができます。
口腔生命福祉学科
主に歯科衛生士を目指す学生が集まります。
4年制で、卒業後に歯科衛生士国家試験に合格することで歯科衛生士になることができます。
また新潟大学の口腔生命福祉学科では社会福祉士の資格を同時に取得可能で、保健・医療・福祉を中心としたさまざまな分野で活躍できます。
主な就職先は病院や歯科診療所の歯科衛生士、都道府県や市区町村などの行政における福祉職や歯科衛生士、病院等におけるソーシャルワーカー、社会福施設の生活相談員や介護支援専門職、など。
大学院に進学して口腔保健学、福祉学の研究を志すこともできます。
試験科目・配点
まず、歯学部全体の募集人員は以下の通りです。
受験方法は「一般選抜」と「学校推薦型選抜」があります。
全体の定員のうち学校推薦型選抜が占める割合が、歯学科20%(5分の1)、口腔生命福祉学科25%(4分の1)と高くなっています。
一般選抜と学校推薦型選抜は同時に受験することができるので、本気で狙う人は高1から内申点を意識して学校推薦を取りに行きましょう。
歯学科
・学校推薦型選抜
理系の一般的な科目設定です。
理科では地学が選択不可であること、化学基礎などの基礎科目での受験が不可であることに注意しましょう。
個別学力検査の面接・小論文対策はもちろん必須ですが、共通テストの配点が高いので基礎学力はあって当然と言えるくらいの準備をしましょう。
・一般選抜(前期)
共通テストは学校推薦型と同じく、理系の一般的な科目設定。
個別試験では数学・理科・外国語がそれぞれ300点ずつ+面接が200点の配点です。
面接を除けば共通テストと個別試験が900点ずつなので、基礎と応用をバランスよく身につけていきましょう。
科目に注目すると数学・理科・外国語の配点が各500点あり、この3教科で2000点中の1500点を占めています。
特に数学と英語を高1・高2の間で強化しておければ合格がぐっと近づきます。
・一般選抜(後期)
一般選抜後期は共通テストと個別検査の面接のみです。
口腔生命福祉学科
・学校推薦型選抜
口腔生命福祉学科の共通テストは理系・文系両方の学生が受験しやすい科目設定になっています。
国語・外国語・数学IAが必須、他は数学ⅡB・理科・地歴公民の中から3科目を選択します。
注意点は以下の2つです。
①理科・地歴公民からそれぞれ最低1科目は受験しなければいけない。
②理科の基礎科目は2つで1科目とする。理科2科目の場合、同一名称を含む科目は選択できない。また、地学は選択できない。
※化学・化学基礎+生物基礎はNG。生物・化学基礎+物理基礎はOK。
選択の一例ですが、
文系の場合
-日本史B・政治経済・化学基礎+物理基礎
-世界史B・生物基礎+化学基礎・数学ⅡB
理系の場合
-化学・生物・現代社会
-数学ⅡB・物理・地理B
など、いろいろなパターンの受験が可能です。
苦手な科目を1つ切り捨てることができるので、早い段階から戦略を立てて取り組むと有利です。
歯学科と同様に個別検査は小論文と面接。対策は必須ですが、配点の大きさからまずは共通テストで合格ラインを超えることが重要です。
・一般選抜(前期)※口腔生命福祉学科は後期日程はありません。
共通テストは学校推薦型と同様です。
個別検査は英語と面接で、英語の比重が高くなっています。
全体で見ても英語の配点が1250点中の450点(3分の1強)と高いので、ぜひ得意科目にしていきましょう。科目選択で1科目減らせる分の時間をそのまま英語の学習にあてるイメージですね。
合格への戦略
まずは歯学部の入試状況を見ていきましょう。
表のとおり、歯学科の倍率が非常に高くなっています。
実は歯学部のある大学は全国で国立11校・公立1校・私立17校しかありません。
新潟大学は国立で学費が安く、また歯科医師国家試験の合格率も高いので全国から志願者が集まってきます。
それに対して定員は40人しかないので競争は激しいものになります。
では、実際にどのくらいの点数を取れば合格できるのでしょうか?
上記は2020年合格者の最高得点と最低得点です。
(2020年なので共通テストじゃなくてセンター試験の得点ですね)
※偏差値の表は割愛します。気になる方はぜひYouTubeの動画も見てくださいね。
歯学科
合格者平均点はセンター試験で77.8%・個別学力検査では65.9%です。
高1、高2の方はマーク模試で80%・記述模試で65%を目安にしましょう。
平均点と最高点を比較すると、センター試験42.8点・個別学力検査89.0点の差があります。
センター試験より個別学力検査の方が差が付きやすい、つまり個別試験での逆転が起こりやすいと考えることができます。
個別試験の対策をどれだけ早く始められるかが合否の分かれ目となるかもしれません。
次の図は、歯学科に合格するための目安となる高校での学年順位です。
高校1年生の頃から意識して高い順位をキープすることができればかなり有利になるでしょう。
現在中学生の方も高校選びの参考にしてください。
口腔生命福祉学科
合格者平均点はセンター試験で65.0%・個別学力検査では78.1%です。
個別学力検査の平均点が高いのは面接で高得点を取りやすいからだと考えられます。また、英語の問題も比較的解きやすいものになっています。
平均点と最高点を比較すると、センター試験54.4点・個別学力検査31.0点の差があります。
個別学力検査での差が小さい、つまり個別試験での逆転は起こりにくいと言えます。
よって共通テストでいかに点数を取れるかが合否に結び付きます。必要な科目を偏りなく鍛えていきましょう。
次の図は、口腔生命福祉学科に合格するための目安となる高校での学年順位です。
高校1年生の頃から意識して高い順位をキープすることができればかなり有利になるでしょう。
現在中学生の方も高校選びの参考にしてください。
国家試験合格率
歯学科・口腔生命福祉学科ともに、卒業後に専門職として働くためには国家試験に合格する必要があります。
最後に、国家試験の合格率についてお話します。
歯科医師国家試験
歯科医師国家試験の学校別合格情報が、厚生労働省により公表されています。
厚生労働省の発表資料
→第 114 回歯科医師国家試験の学校別合格者状況
これをもとに過去の試験結果を表にまとめました。
新潟大学は毎年、全国平均以上の合格率を出していることがわかります。
◎公表されている合格率を信じではいけない?
ここでひとつ、国家試験の合格率の見方の注意があります。
それは、この合格率が「合格者÷受験者」であって、「合格者÷大学入学者」ではないということです。
例えば上記の厚生労働省の発表資料を見ると、ある大学は出願者数137人→受験者数80人となっています。減っている57人はなぜ受験しなかったのでしょうか?
また、別の大学では志願者数110人ですが、その年の6年次在籍者数は144人と公表されています。34人はなぜ志願していないのでしょうか?
もちろん個別の事情などあるかもしれませんが、大半は大学内の卒業試験で不合格になって受験させてもらえなかったからです。
歯学部は留年・国家試験浪人が多いと言われ、特に私立では最短の6年間で卒業して試験に合格できるのは入学者の半分以下という大学もあるようです。
ちなみに新潟大学は6年次在籍者数37人→志願者37人→受験者37人なので卒業試験で不合格になるようなことはありません。
ただし入学者数は定員40名+2年次編入5人=45人なので、途中で脱落した学生は何人かいるようです。(2021年は特に卒業生が少なかったようですね。他の年では受験者40人以上です。)
以上のことから、新潟大学の歯学科は大半の生徒が最短年数で卒業して国家試験にも合格しているといえるでしょう。
入学したら安心して勉学に励めそうです。
歯科衛生士国家試験
歯科衛生士国家試験の結果は以下の通りです。
表のとおり、歯科衛生士国家試験は合格率が高い試験です。
新潟大学でも例年ほぼ全員が合格しています。
入学できれば、あとは真面目に取り組むことで資格は取得できるものと考えていいでしょう。
おわりに
今回は新潟大学歯学部についてお話ししました。
受験を考えている皆さんの参考になれば嬉しいです。
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