こんにちは。
超個別指導塾まつがくの阿由葉(あゆは)です。
今回は後編として引き続き長野県公立入試、前期選抜の解説をします。
前編はこちらhttps://www.matsugaku.co.jp/%e5%8f%97%e9%a8%93%e6%83%85%e5%a0%b1/3450/
前期試験を受ける前に…
前回お話しした通り、前期選抜は非常に高倍率になります。
2倍を超える高校や学科もあります。
例えば長野南高校の前期倍率が2.33倍だった年があります。
これは60人の定員に140人近くの募集があったことになります。
言い換えると、定員以上の不合格者が出たのです。
倍率が高くなりがちな前期選抜は「不合格になる可能性が充分ある」ことを理解して受験してください。
結果に打ちひしがれ、後期選抜の準備に影響が出るようでは本末転倒です。
受験校をしっかりと調べ、覚悟を持って受験することを期待します。
前期試験の注意点
また、「後期試験を受けずに早く進路を決めたい」という非常に安易な気持ちだけで前期選抜を考えてはいませんか?
毎年志望校を普通科から専門科に1ランク落として前期選抜を受ける生徒が見受けられます。
自分の興味関心と入学した高校や学科の方向性や特色が合わなかった場合、非常に不本意な高校生活を3年送ることになります。
また前期選抜合格後の進路変更はできません。
受験を迎える皆さんは自身の受験校についてしっかりと考慮した上で、最良の選択ができるように家族で話し合うようにしましょう。
前期試験の今後
当初は全高校で導入された前期選抜ですが、試験に筆記が伴わないので純粋な学力の判断が難しい側面があります。
さらに中学校での生徒への評価基準が相対評価から絶対評価へ変わったこともその判断を難しくさせる一因となりました。
その結果、多くの進学校で大学進学実績が低迷しました。
そのため、現在ではいわゆる「進学校」と呼ばれる普通科での実施はされていません。
特色科や実業科では「筆記試験だけでは測れない学科への興味や関心、その分野への意欲等を汲み取ることができる」という理由で実施を継続しています。
また、進学校でも例えば長野西(国際教養)や野沢北(理数)のように定員の90%にあたる生徒を前期選抜で募集する学科もあります。
こうした実施状況は今後も大きくは変わらないものと思われますが、今後「グループ討論やプレゼンテーションを面接の代わりに行う」という案も出されており、様々な方法で合格者を選抜しよう、という方向性も感じられます。
こちらの記事もどうぞ