卒業生x校舎長対談 卒業生x校舎長対談

長野県諏訪二葉高校に合格した矢島そうたさんは中2の4月から、大倉ひいろさんは中3の11月からと、対照的な高校受験期を、まつがく茅野校で過ごしました。

勉強にネガティブな印象を持っていた矢島さんはまつがくでatama+に出会って勉強が楽しくなり、大倉さんは限界を感じていた独習をまつがくで克服していきました。実は、同じ保育園に通っていて仲が良かったふたり。お互いの存在に気づかないほど勉強に没頭したまつがくでの時間を、校舎長の宮原隆先生と振り返ります。

矢島そうたさんのデータ

●出身校/茅野市立永明中学校 ●これからの目標・夢/テストで良い点を取り続けることと、漫画を描くこと。現在60kgのベンチプレスを100kg上げたい。将来の夢は漫画家

中2・4月

親から勧められて入塾。この時点での志望校は諏訪清陵高校。週3回のペースで通塾。部活がある夏は1回60分、部活のない冬は1回120分

中3・7月

受験期に入り、1回120分、週6日にペースアップ。7月からは受験対策トレーニングを本格的にはじめる

志望校を諏訪二葉高校に決める

2月

併願の私立東海大学付属諏訪高校に合格

3月

諏訪二葉高校に合格。入試直後から高校の先取り学習をはじめる

高1・現在

弓道部に入り、部活と勉強の両立にはげむ

大倉ひいろさんのデータ

●出身校/茅野市立長峰中学校 ●これからの目標・夢/部活と勉強の両立。将来は設計士になって、自分の喫茶店を自分で設計して建てたい

中3・11月

土日以外はほぼ毎日、180分ずつ通塾。atama+で英・数・理、テキストで社会と理科を学習。加えて、家庭でも勉強する

1月

模試で予想以上の好成績に

1月中旬~2月上旬

英・数は、受験対策にもなる高校範囲をatama+で先取り学習する

1月

併願の都市大塩尻高校に合格

3月

諏訪二葉高校に合格

高1・現在

弓道部に入り、部活と勉強の両立にはげむ

1. かたや2年、かたや4ヵ月

5か月間、お互い気づかなかった!

宮原

矢島くんと大倉くんは、この4月から諏訪二葉高校に進学しました。ふたりは同じ保育園だったんだよね。

矢島

はい。同じ保育園で仲良くしていました。

大倉

小中学校は別々で、高校の入学式でお互いに気づきました。

宮原

大倉くんが入塾した11月から5か月間、教室で何度も行き合っていたはずなのに、気づかなかったんだよね。

矢島

マスクをしていたのと、それぞれ苗字で呼ばれていたので分からなくて……。下の名前だったら、すぐに気づいたと思います。

大倉

僕は受験直前の入塾で必死だったので、周りを見る余裕がありませんでした(笑)。

宮原

大倉くんは中3の11月に入塾してくれました。この時期の入塾は、ないことはないけれど多くはないです。もともと勉強できる子がその時期まで来ないか、もしくはギリギリ切羽詰まって来るか。大倉くんは前者のパターンでした。

大倉

通っていた別の塾は、先生と合わなくて中2の夏でやめました。それからは自分なりに勉強をしていたんですが、なかなか結果が伴わないし、中学の平均点が低いので高校受験となった時の自分の立ち位置が分からなくて不安でした。

勉強の印象が変わった

宮原

矢島くんは、中2の4月に入塾しています。

矢島

親からすすめられたのがきっかけです。atama+でタブレット学習するのがとても新鮮で、楽しいと感じました。勉強は机にかじりついて黙々と問題を解くイメージだったので、勉強に対する印象がとても変わりました。それまでは、勉強は楽しくないし面倒だと感じて、大好きなゲームに逃げていた気がします。先生方もとてもフレンドリーに話かけてくれて、通うのが楽しかったです。

宮原

私は矢島くんが入塾した後に茅野校に来ましたが、矢島くんは黙々とガリガリ勉強をこなしていくタイプだなと思って見ていました。大倉くんは、力があるのはすぐに分かりましたが、なにしろ時期が遅かったので間に合うかどうかが少々心配ではありました。

大倉

入塾前は、勉強してもテストの点が思うように伸びなくて、勉強のモチベーションが下がっていました。

宮原

出遅れた分を取り戻すように、土日以外はほぼ毎日来ていましたね。1コマ60分を3コマだから、1日3時間ですね。すごい勢いでした。atama+で英語・数学・理科をやって、あとは新研究から学校のワークといったテキストで社会、そしてその他教科もやっていました。テキストについては、理科は少し長めに取り組んでいたかな。さらに、家庭でも勉強を進めてくれていました。

大倉

12月からは、土曜日の受験対策トレーニングをはじめました。

宮原

受験対策トレーニングは、最初の1か月はやらなかったんだよね。模試を受けたらいい点数を取れていたので、そこから始めてもらいました。受験対策トレーニングは、過去の全国模試を同じ時間で解いてもらって、問題の解説をするというものです。

大倉

やったらやった分、ちゃんと力になっているという実感がありました。できないところは嫌になるくらい繰り返しやりました。でも、そうするときちんと理解できるようになるんですよね。

2. 毎日のように通いつめる

ふざけていたクラスメイトも朝から学習

宮原

矢島くんは、受験で特に支えになってくれた人に「友人」を挙げていましたが、どんなふうに支えられましたか?

矢島

いつもふざけて遊んでいたクラスメイトが夏休み明け、朝から学習している姿を見て、自分もがんばらないと、と励まされていました。私立受験の人は受験日が早いので、なおさらですね。

宮原

まわりががんばっていると、モチベーションは上がりますよね。矢島くんも受験期は週6、1回2時間くらいのペースで通っていましたが、気分転換はどうしていましたか?

矢島

勉強する時間とそれ以外の時間の配分が難しくて、ストレスをためないように気をつけていました。中3からは、部活が終わってから筋トレをやっていたんです。1週間も続けると結果が出て努力に見合った成果が得られるので、今でも続けています。あとはゲームが好きなので、ゲームをやりたい気持ちにも耐えていました。

宮原

なるほど。夏以降はじめた受験対策トレーニングでは、学校でやっていない社会の範囲(公民など)が出題されて苦労していましたね。

矢島

その経験があったので、先生と相談して合格後に高校の先取り学習をはじめました。

もっと得点できたはず

宮原

大倉くんは、1月の模試で予想以上の結果を出してくれました。本番前に一安心できる場面ですが、大倉くんは「英語はもっと取れた」と結果に満足していないコメントを残していましたね。

大倉

12月から受験対策トレーニングをはじめたこともあって、1月には成績が上がっている手ごたえがあったので、悔しかったんだと思います。

宮原

がんばりがきいて、大倉くんは2月には仕上がっていましたね。志望校は最初の希望通り諏訪二葉高校でした。

大倉

兄が通っていたことも大きいんですが、高校見学で自分に会った校風だと感じました。

宮原

矢島くんは、秋頃に志望校を諏訪二葉に決めました。もともとはこの地域ではトップクラスの諏訪清陵高校という話も出ていましたが。

矢島

志望校はずっと、清陵か二葉かで迷っていました。成績的には清陵も狙えるところまで来ていたと思うのですが、勉強に追われる高校生活になるかなと思っていました。自分のクラスで清陵を目指していた人たちは頭がいい人たちばかりだったので。せっかく入っても、学校が嫌になって通わなくなってしまうんじゃないかという気がしていました。

宮原

そういう判断もアリだと思います。私は「最後まで勝負できるのでは?」と思っていましたが、やはり最後は本人の意思です。諏訪二葉高校に進路を決めたところで、矢島くんの高校入試の心配はまったくなくなりました。

3. 机を並べてそれぞれの夢を追う

ありえないくらい緊張する

宮原

矢島くんは、私立の東海大学付属諏訪高校の理数科を併願していました。受かるだろうとは思っていましたが。

矢島

僕は本番でありえないくらい緊張するタイプなんです。当日はテストの形式がいつもと違っていたので緊張しました。

宮原

問題のフォーマットが違うだけでも緊張するんだね。

矢島

受験対策トレーニングをやるようになってから、テストの時間の使い方はうまくなりました。

宮原

矢島くんも大倉くんもセルフコントロールできていて、自分なりに分析する力もある。勉強は、自律してやっていかないといけないので、私はサポートに徹していれば十分だなと思っていました。

漫画家と建築士

宮原

今はふたりとも弓道部で、部活と勉強の両立に励んでいます。それぞれ抱いている夢がちょっとユニークですよね。矢島くんは漫画家、大倉くんは建築士。

矢島

美容師をやっている母の昔の夢は漫画家で、絵を描くのが上手だったんです。僕も絵を描くのは好きで、憧れもあったので、なれるといいなと思っています。これまでは描いてもネーム(コマ割りや構図、セリフを大まかに描いた下書き)止まりだったので、今年は1本描き上げるのが目標で、高校在学中に集英社の『週刊少年ジャンプ』編集部に持ち込むのが夢かな。

宮原

大学は、今のところ東京芸術大学を目標にしていますね。

大倉

僕は、自分の家が建つ時に大工さんを見ていてかっこいいなと思ったのが、建築士を志したきっかけです。中2の定期テストの時期に、息抜きで淹れはじめたコーヒーにハマって、今は自分の喫茶店を自分で設計して建てるのが夢です。

宮原

大倉くんは、横浜国立大学か東京都立大学の建築学科を目指しています。有名な建築家を輩出している大学ですね。ふたりから、これから高校受験をする人たちに向けて、メッセージがあればお願いします。

大倉

僕は……やっぱり、早めに塾に入ることかな(笑)。

矢島

(笑)。僕は緊張しやすいタイプなので、模試を初めての会場で受けてみるとか、場数をこなしておくことをおすすめします。いつもと違う場所・雰囲気でのテストは、緊張で頭の回り方も違ってきますから。

宮原

ふたりとも合格して本当によかったです。部活と勉強の両立は大変だと思いますが、まつがくに来ると高校生用のブース席に仲良く並んで勉強している姿を見ると、ふたりの未来は明るいんじゃないかと思えてきます。これからもがんばってください!

 

(取材・文/くりもときょうこ)