こんにちは、超個別指導塾まつがく 上里教室の松尾です。
埼玉県公立高校入試分析シリーズも残すところ英語のみとなりました。
平成29年度の「学校選択問題」の導入から出題傾向の変遷がありましたが、回数を重ねる毎に落ち着いてきた印象です。
入試まで本当に残りわずかですが、最後の追い込みの参考になればと思います。
また中学2年生以下の皆さんには「今後何を意識して勉強に取り組めば良いのか」を考えるきっかけになれば幸いです。
英語全体の出題傾向
それでは入試当日、最後に行われる科目である「英語」を見ていきましょう。
今回は「学力検査問題」です。
「学校選択問題」については次回ご紹介します。
英語は例年大問5つので構成されています。
1.リスニング
2.日本語で記述された案内やメールを英語へ翻訳する問題
3.英文読解
4.会話文・長文の読解
5.説明文の読解と英作文
昨年度より大問5の出題傾向が変更されました。
これまでは英作文のみだったものが、短めの文の読解と英作文へ変更になりました。
英文が増えたことで時間配分が難しくなった印象です。
大問別の出題傾向
1.リスニング
令和2年度学力検査の配点:28点
テストの最初は「リスニング」です。
配点は28点で、ここ数年変更はありません。
出題傾向解説する前に、テストの受け方についてのアドバイスを1つ。
多くの試験会場ではテストが始まってから放送が流されるまで、少し時間があります。
この間に設問の絵や文を読み、放送で流されるであろう内容を「予想」しておきましょう。
放送内容の全てを完璧に聞き取ることは難しく、またそこまでの必要もありません。
事前にある程度の「アタリ」をつけておくことで、重要なポイントを意識しながら聞くことができます。
No.1〜No.3は放送を聞いて適切な絵を選ぶ問題です。
前述した通り、絵の内容に合う英単語のアタリをつけておくとスムーズに答えられるでしょう。
ここは正答率も高いため、失点をしないことが重要です。
No.4〜No.5はある場面の放送を聞き、適切な表現を選択する問題です。
いつ、どこで、誰が、を意識して放送を聞くことが重要です。
ここは正答率が60%です。
上位を目指す皆さんは、ここでの失点は避けたいところですね。
No.6は放送を聞いたのち、質問に対する正しい答えを選択する問題です。
長めの英文と質問をしっかりと聞き取る必要があるため、1回目の放送では全体の大まかな内容と質問に集中し、2回目の放送で質問に対する答えを探していくと良いでしょう。
正答率は37%〜67%となっています。
No.7は会話を聞き取り、英語の質問に対する答えとなる英文を完成させる穴埋め問題です。
放送が流れる前に質問の内容を確認しておき、空欄に当てはまる語句を放送内から探していくのがコツです。
リスニング問題ではここだけ選択形式ではないため、正答率は10%〜39%とグッと下がります。
放送はおおよそ10〜12分程度ですので、逆算して残りの問題の時間配分を行いましょう。
2.日本語で記述された案内やメールを英語に翻訳する問題
令和2年度学力検査の配点:12点
日本語で書かれた案内やメール、看板を英語に翻訳する問題です。
使用する英単語は基本的なものですが、綴りや使い方に落とし穴があるため、しっかりと対策しておきたいところ。
ここでは例年「曜日」「月」が出題されます。
最低限、これだけは復習しておいてください。
この問題だけで6点加算されます。
正答率は60%程度となっています。
動詞を書く問題も出題されます。
基本的な動詞であることが多いのですが、主語や時制による変化を問われます。
落ち着いて前後の英単語を確認してください。
3.英文読解
令和2年度学力検査の配点:18点
大問5に英文が含まれたことで、こちらの英文は少し短くなりました。
配点は20点→18点と、それほど減っていませんので、得点はしやすくなったのではないでしょうか。
出題傾向としては「並び替え問題」「本文中へ英文を補う問題」「空欄に適切な単語を補う問題」「支持された単語を適切な形に直す問題」「本文の内容に関する質問に英語で答える問題」「本文の内容と合う英文を選ぶ問題」となっています。
正答率は選択問題:60〜70%、並び替え問題:43%、英文を書く問題:10〜20%となっています。
上位校を狙う場合は書く問題までしっかり得点する必要があります。
英語の質問に対する答え方、文法の知識をしっかり身につけておきましょう。
4.会話文・長文の読解
令和2年度学力検査の配点:30点
いくつかの会話文や長文を読んで、あらすじや大切な部分を読み取り、場面に応じて適切に表現する問題が出題されています。
正答率は選択問題:59〜81%、指示語が指す内容を日本語で答える問題:57%、並び替え問題:20%、英文で答える問題:17〜25%となっています。
大問4と同様、選択問題は正答率が高いため、ここは確実に得点しましょう。
また「指示語が指す内容を日本語で答える」問題も比較的容易ですので、あきらめないことが大切です。
5.説明文の読解と英作文
令和2年度学力検査の配点:12点
昨年より出題傾向が変わりました。
これまでは「5文の英作文:10点」でしたが、「説明文の読解:6点」+「3文の英作文:6点」という構成になりました。
以前に比べ得点しやすくなった印象です。
読解部分は正答率も60%以上となっており、ここは確実に押さえたいところ。
英作文は正答率自体は11%であるものの、部分点まで含めると73%です。
完ぺきな英文でなくても構いません。
最後まであきらめず、書き切ることで1点でも多く得点する努力をしましょう。
最後に
以上、埼玉県公立高校入試「英語(学力検査問題)」の出題傾向の考察でした。
入試までの残りわずかな期間で点数を大幅に伸ばすことは難しいかもしれません。
しかし「曜日」と「月」だけでも「6点」を得ることができます。
確実に狙いましょう!
次回はいよいよ最終回、「英語(学校選択問題)」の考察です。お楽しみに。
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